日本三大盆踊りの一つ。妖艶な「西馬音内盆踊り」(羽後町)

秋田といえば何が思い浮かびますか?
自然が多い、空気がきれい、食べ物・お酒がおいしい、秋田犬・・・

この他にもこの小さな町に全国各地から沢山の観光客が見に来る、一見の価値ありのイベントがあるんです!

それは秋田県雄勝郡羽後町(おがちぐん うごまち)でお盆の頃に開催される、

西馬音内盆踊り(にしもないぼんおどり)なのです!

どんなお祭りなのか、早速ご紹介しましょう♪

西馬音内盆踊りは、日本三大盆踊りの一つです。

その起源はなんと1288年(詳しくは 正応年間 1288~93)にも遡ります!

そもそも豊作祈願のために始まったそうで、今日では日本の重要無形民俗文化財に指定されております。
自分の地元のお祭りが、こんなに日本で代表的な文化にされているなんて誇りに思いますねぇ♪

羽後町西馬音内で育った子供たちは小さい頃からこの盆踊りに慣れ親しみ、大人になってからは自分の子供たちに伝えていきます。

祖父母から父、母へ。父、母から子供たちへ。そして、その子供たちからさらにその先へ。
というように、昔から今に繋がっている伝統文化なのです。

この西馬音内盆踊りは、お盆期間中の8月16日~18日、毎晩開催されます。

日が落ち、外がだんだん薄暗くなってくると、伝統衣装に身を包んだ地元の子供たち、大人たちが盆踊り会場へ向かいます。

夜の闇に染まる中、ゆらめく「かがり火」の周りに踊り手が集まり出す、このなんとも言えない民族的な雰囲気がたまりません!

観客たちも今か今かと盆踊りが始まるのを待ちます。

囃子方が「ヤ~ト~~~セ~~~~」と独特な節で歌い始め、演奏とともに西馬音内盆踊りが始まります。

太鼓や笛の音、様々な伝統楽器の音と、昔ながらの歌に合わせて踊り手が一斉に踊り始めます。

生で見ると、心臓がドキドキするほど興奮します!(私だけ?ではないはず!)

西馬音内盆踊りの見どころはたくさんありますが、やはり踊り手の「手の動き」がその一つだと思います。

手を揃えて、しならせて。

熟練の踊り手になればなるほど、手の動きが妖艶でつい見入ってしまうんです。

お越しになった際は、ぜひ指の先まで見てみてください。

西馬音内盆踊りのもうひとつの魅力といえば、伝統的な端縫い(はぬい)衣装でしょう。

一説によると、当時の人々は何着もの着物のキレイな部分を切り取り、それを集めて縫い合わせ、ひとつの着物「端縫い」を作り上げたとのことです。

このため、端縫い衣装はとてもカラフルでいろんな模様が楽しめるんですね。

ちなみに、私の母は以前この端縫いなどを縫う和装の仕事をしていました。

西馬音内盆踊りが近づくと、自宅に作りかけの端縫いが掛けられていたのを思い出します。

当時母は「昔の人は、みんな着物買うお金あった訳じゃねぇがら、自分の着物のきれいなどごだけ縫って手作りしてらんだど。」(昔の人はみんな着物を買うお金があった訳じゃないから、自分の着物のきれいな部分だけ縫って手作りしていたらしい。)と話して聞かせてくれました。

また、端縫いとは別に彦三(ひこさ)頭巾という黒い布をかぶって踊る衣装もあります。

初めて見る方はビックリされると思いますが、これはお盆の時期ということもあってご先祖様を癒したいという昔の人々の想いからきているという説もあります。そのため、亡者踊りと言われることもあるようです。

端縫いは大人の女性が着ていますが、彦三頭巾は大人の男性や子供たちが着ています。

観客は彦三頭巾や編み傘をかぶっている踊り手の顔は見えませんが、何年も西馬音内盆踊りを見ていると「この人はベテランだな」とか「この人は男性かな」などとわかったりもしますよ。

不思議なことに振付こそ同じではあるものの、一人一人の個性が踊りに表れているので、ずっと見ていても全く飽きません!

ちなみに彦三頭巾はちゃんと目の部分に穴があるので前は見えるのでご安心を。笑

西馬音内盆踊りは「音頭(おんど)」と「がんけ」という2種類の音楽に合わせて踊ります。

「音頭」は優雅で、「がんけ」はダイナミックな印象のお囃子です。

それぞれの雰囲気に合わせて踊り方が変化するので段々と引き込まれていきます!

お祭りの前半は子供たちが可愛い踊りを見せ、後半は徐々に大人が妖艶に、ダイナミックに踊っていきます。

お囃子の歌詞は社会性のある内容や、ご先祖様を悼むものですが、だんだん夜になるにつれて「おもしろい」歌詞になっていくのです。

もし秋田弁をお分かりの方でしたら、よ~く聴いてみてくださいね!結構、大胆な歌詞になってますので。笑

ということで、魅力いっぱいの西馬音内盆踊りを紹介しました!

ぜひ羽後町に見にきてたんせ〜!

<ウェブサイト>

西馬音内盆踊り(秋田県雄勝郡羽後町西馬音内)

http://ugo.main.jp/bonodori/

*秋田市から車で約1時間30分

Written by Naomi in Ugo

*2019年6月現在の情報です。

2 thoughts on “日本三大盆踊りの一つ。妖艶な「西馬音内盆踊り」(羽後町)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です