風流な増田の蔵ストリートを歩いてみませんか?県内でも珍しい木造三階建ての旧石田理吉家(秋田県 横手市 増田町)

秋田犬が有名な秋田ですが、県南に位置する横手市 増田町は歴史のある観光スポット「蔵の町」として知られています。蔵と言われると、時代劇で見られるような大きな蔵が家の外にドンとあるイメージかもしれませんが、増田町の蔵は一味違います!

通りを歩いてみても、一見、普通の家々や古民家が立ち並んでいるようですが、実はその家の中に「内蔵(うちぐら)」が入っているんです。これは中にお邪魔してみないとわからないので、おでかけの際にはぜひ蔵見学をおすすめします!

今回私が訪問したのは、珍しい木造三階建ての「旧石田理吉家」。散策中にこの三階建てのお家がパッと目に入り、そのまま引き寄せられるようにスーッとお邪魔してしまいました♪

旧石田理吉家へ♪

受付に行くと案内人の方がいらしたので、内蔵を含む一階から三階までご丁寧に案内してもらえました。一言でお伝えするとすれば、こちらのお宅は細部まで非常~に凝った造りになっています!専門知識のない私でも楽しめたので、建築やインテリア等がお好きな方には特に興味深い建造物だと思いますよ☆

旧石田理吉家の歴史は文政2年(1819年)に始まります。初代~6代目までは「金星」という銘柄で知られる酒屋さんとして栄え、戦後7代目からは医師となり病院を開業されていたそうです。

レトロな廊下の向かって右側が内蔵です☆

現在も残るこの土蔵は5代目により明治14年(1881年)に上棟されたもので、黒漆喰と白漆喰のコントラストが今もキレイです。その開口部の扉を開閉させてもらえたのですが、両手で力一杯押してやっと閉まり始める程とても重量がありました!私の体重より確実に重い扉のようでした(汗)。ですが、一旦扉が閉まるとスーッと動き、100年以上たった今でも両扉が寸分狂わずぴったり閉まるという、なんとも気持ちの良い当時の職人技を時を越えて体感できました。扉の周りの壁などに経年劣化はあるものの、この職人技が今でも残っているという事実に私は大興奮でした!本当に素晴らしい♪

主屋は6代・理吉氏によって昭和12年(1937年)に上棟された建物とのこと。木造三階建て家屋は秋田県内でも珍しく、横手市指定文化財に指定されています。

一階には和室の応接室があり、その奥に伸びるように内蔵が入っています。蔵は二階建てで、一階から天井まで伸びる角材が通し柱となっています。これにもびっくり!

一階の応接室には貴重な木材と匠の技があふれています☆

ところで、なぜ蔵が家の中にあるのかというと、この地域は冬になると豪雪地帯になるため冬でも外に出ずに蔵を行き来できるようにと内蔵が一般的になったそうです。ちなみに、こちらの蔵の天井の梁ですが、なんと樹齢500年の木を使用しているとのこと!上棟されたのが明治14年(1881年)、それから500年を差し引くと。。。想像を超える歴史がありますね!

蔵の床、壁、天井など当時の趣が残っています。昔の衣装箪笥や当時使用されていた食器なども展示されていて歴史を感じられました。増田の内蔵は他の地域の蔵とは違って屋内にあるため、このように保存状態もいいとのお話でした。蔵の中は写真NGでしたので、ぜひ実際に訪問してご自身の目でお確かめくださいませ!

もうひとつ、蔵について面白いお話が聞けました。鬼門に向かって厄除けの矢と草履が天井の梁にかかっているのですが、その草履の鼻緒は切られているんです。なぜでしょう?それは!!

この蔵を建てた大工さんが、完成した時に「俺はもうここに来ることはない!」ということで鼻緒を切って梁にかけたらしいです。つまり、壊れたりしない(=この先 修理に来る必要もない)くらい完璧な建物を俺は作ったぞ、という自信の表れ、粋なはからいだったとのことです。シビれますね~☆

欄間にも希少な黒柿が使用されています!

一階和室の各所にも凝った建築技法や厳選された資材が使われています。中でも、黒柿という現代でも貴重な木材がお部屋のあちこちに使用されているのには案内人の方も感心されていました!こちらにあるような黒いスジがたくさん入った黒柿の木材は特に珍しいようで、これらのスジは必ずしも入るわけではなく稀だということです。この貴重な黒柿が棚、欄間、引き戸などのあちこちに使われている贅沢な造りとなっています。

二階はレトロな洋室

二階には和室とおしゃれレトロな洋室があり、映画のセットかと思うような素敵な空間です。先ほどの貴重な黒柿の細工がこちらのお部屋にも見受けられます!天井や床の木目もおしゃれな模様に貼られています。ここでおもてなしされる客人もおしゃれだったんだろうなぁと思わず想像してしまいました♪

広い和室のある三階

三階は25畳の広い和室となっています。三階の広間からは見晴らしもよく、当時から人を集めて増田の花火大会を鑑賞されていたそうです。昔は今のように建物がなく、遠くまで見渡せる様子だったとのことです。気持ちよさそうですね。

三階からの眺め☆

この旧石田理吉家は、これらの家の造りから居住のためではなく応接用の離れであったと想像されています。秋田にゆかりのある世界的な画家・藤田嗣治(1886~1968年)をはじめとする著名な芸術家もこちらを訪れていたようです。

知れば知るほど興味深い増田の内蔵!この地区では旧石田理吉家のように公開されている建築物、内蔵がまだまだあります。ぜひ体験してレトロな蔵の町を堪能してくださいませ!(*公開状況は公式ホームページへ♪

地域の歴史や文化を学ぶことは楽しいですね。秋田再発見の貴重な時間でした♪

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横手市増田まんが美術館<<ブログはこちら♪>>>

      

~~~ 施設情報 ~~~

増田の蔵・旧石田理吉家

秋田県横手市増田町増田字中野95番地2

https://www.city.yokote.lg.jp/tokusetsu/masuda/04_open/index.html

【開館時間】9:00~16:00

【休館日】月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)および12月29日~1月3日

【入館料】1名につき310円(※20名以上の団体は1名につき250円)・高校生以下無料

【駐車場】近隣に無料駐車場あり

【アクセス】

*JR秋田駅から:JR奥羽本線「十文字駅」(約1時間35分)~増田町方面行きバス(岩井川線または横手・小安線)「増田蔵の駅」(約7分)~徒歩(約2分)

*東北自動車道「北上IC」~秋田自動車道「横手IC」~湯沢横手道路「十文字IC」から車で約10分(計:約1時間30分)

*秋田空港から:車・タクシー(約1時間30分)/JR和田駅まで車・タクシー(約8分)またはJR秋田駅までリムジンバス(約40分)~JR奥羽本線「十文字駅」(約1時間35分)~増田町方面行きバス(岩井川線または横手・小安線)「増田蔵の駅」(約7分)~徒歩(約2分)

Written by Naomi in Ugo

*2020年10月現在の情報です。

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